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「サンキュー。ありがたく食べさせてもらうぜ。」

今日はバレンタイン。

コーラサワーは朝から大忙しだった。

なにせ、ひっきりなしにやってくる女性たちからチョコを受け取り、一人一人に感謝を述べ、キスをプレゼントしなければならないからだ。

でも、苦ではない。

コーラサワーにとって、女性にもてることは、なによりも嬉しいことだ。

パイロットをやっているのも、一番目立つし、カッコイイからに他ならない。

”ああ、最高の気分だぜ!”

女性に囲まれて、ウキウキしているコーラサワー。

そこへ、後ろから規則的な靴音が聞こえてきた。

振り向かなくても分かる。

カティだ。

足音が近づいてくる。

タイミングを見計らって、振りかえる。あくまでも自然に。今気付いたというフリをして。

「あ、大佐!チョコ下さい!」 

笑顔全開で話しかける。

靴音が止まった。
 
「なぜ貴様にやらねばならん。」 

”よし!応えてくれた!” 心の中で、ガッツポーズ。

カティは、他の女の子と違い、幾度となく口説いては袖にされてきたので、話を聞いてくれるだけでも嬉しい。

「日々大佐の為に働く、このAEUのエースパイロットですよ、俺は。なにかご褒美くださいよ~。ほら、飴と鞭っていうでしょ~?」 

ここぞとばかりに、畳みかける。

すると、カティは、口の端を上げた。

「言葉の使い方を間違えているぞ。コーラサワー。・・・まあいい。そんなに欲しいか?ご褒美が。」

「え?ほんとにくれるんですか!?」

カティの言葉を聞いて、コーラサワーは驚いた。

ダメ元で言っただけで、実現するとは思ってもみなかったからだ。

そんなコーラサワーの反応に満足したように、笑みを深くし、言葉を続けるカティ。

「だが、私のチョコは、高いぞ。・・・それに見合う働きを約束するなら、やらないでもない。」 

腕組みをして、目を細める。こちらの反応を窺っている。

「任せといて下さい。パトリック・コーラサワー。名に恥じぬ働きを誓います!」 

すぐさま敬礼をし、誓いを立てる。

惚れた女の為ならば、死ぬ覚悟もできている。

その言動に満足したように、ペロリと唇を舐めるカティ。

「よろしい。期待してるぞ。チョコは、あとで部屋に取りに来い。以上だ。」

「はっ!」

再び靴音が鳴り出す。

その音を聞きながら、コーワサワーは、素晴らしい上司に巡り会えたことを、神に感謝した。 



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